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第2回”シンコウ”プロジェクト北海道

vol.2留萌市 フタバ製麺の『ルルロッソ』

「シンコウプロジェクト北海道」とは?

北海道には、生産数がわずかでなかなか味わえないもの、特定の地域・お店でしか味わえないもの、特定の季節しか味わえないものなど、まだまだ知られざる魅力的な食材があります。そして、その食材の背景には、情熱をもって育てている生産者がいます。
このプロジェクトは、そんな北海道の知られざる食材を”深耕”し、その食材を通して人と人との“親交”を生み出し、北海道とその地域、そして食の魅力で地域の“振興”につなげたい
という思いから始まった、大丸札幌店、O.tone(あるた出版)、RETRIP(trippiece)、ジェイアール東日本企画、poroco(えんれいしゃ)による地域振興を目的とした合同プロジェクトです。

第二回目は、留萌・フタバ製麺の生パスタ『ルルロッソ』を紹介します。


“北のハイグレード食品”認定の生パスタ「ルルロッソ」

一流シェフや百貨店のバイヤーなど、北海道の食の第一人者たちが推薦する「北のハイグレード食品」。2013年に認定された生パスタ「ルルロッソ」は、今では北海道のみならず全国で注目を集めつつある。国産小麦を使用したパスタの常識を覆した味わいは、いかにして生まれたのだろうか。北海道北部に位置し、漁業の町として知られる留萌市で昭和36(1961)年から製麺業を営む『フタバ製麺』の社長・仲田隆彦さんから話を聞いた。

唯一無二の小麦「北海259号」と出合う

北海道では難しいとされてきた手延べ麺を開発するなど、チャレンジ精神をモットーにさまざまな麺類を開発してきた『フタバ製麺』。
「先代の社長がイタリアで食べたパスタが口に合わなかったそうです。やはり日本人が好むのはコシが強く小麦の香りが豊かな麺類。ならば、それを目指して道産小麦の生パスタを作ろうというのが始まりでした」
そもそもパスタの独特な食感を生み出すには、デュラムという品種のセモリナ(粗挽き)粉が必要不可欠だが、日本では環境の違いから国内のごく一部を除き栽培は難しい。古来より麺類を愛してきた日本人を唸らせるパスタ作りには、デュラムセモリナに近い特性を持つ小麦を見つける必要があった。
あらゆる小麦を使い試作を繰り返すも、なかなか納得できる味にはたどり着けなかったという。そんな時、小麦の町・江別市の仲間『江別製粉株式会社』から2009年に紹介されたのが、農業試験場で開発されるも優良品種に認定されず世に出ていなかった小麦「北海259号」だ。デュラム小麦同様の超硬質で香りも強く、それで試作をしてみると生地を混ぜている時点で今までとの違いは一目瞭然だった。
「ただ、北海259号は奨励品種でないため、その当時は生産する農家はありませんでした。こんな良い小麦があれば、先代からの夢を叶えられると思い、いろいろな人に協力を要請したんです」

塩とオリーブオイルだけで食べても、味の違いを実感

栽培に名乗りを上げてくれたのは、留萌市の北隣にある小平町の農家・林寛治さん。最初の作付けは0.5ヘクタール(5000平方メートル)で、2010年には地元の生産者や農協、製麺会社、製粉会社などが中心となり、「留萌・麦で地域をチェンジする会」が発足。地域全体の盛り上がりが後押しし、それから半年ほどで念願の道産小麦粉「ルルロッソ」100%の本格生パスタが誕生した。茹でたパスタを塩とオリーブオイルだけで食べてみると、口の中には芳醇な小麦の香りがいっぱいに広がり、食べごたえがあるしっかりとしたコシとモチモチした食感。当初想定していたものを遥かに超えるクオリティーに確かな手応えを感じ関係者や地域の人々を集めて試食会を開いたところ、その味わいに誰もが魅了されたという。

パスタらしい硬さと日本人好みのモチモチ食感=“モチコチ”食感

仲田社長はルルロッソだからこそ生まれた食感を“モチコチ”と表した。それは評判を呼び、最近ではラーメン店、ベーカリー、ピッツェリアなど、小麦粉を使うさまざまな飲食店から注文が入るように。さらには道内のみならず、東京の飲食店でも使われ始めているそうだ。たった一人の生産者から始まった希少品種の小麦栽培は、今では30~40ヘクタールまで栽培面積が増えている。
「独占せずに多くの人々に使われることで、巡り巡って留萌全体の振興につながれば幸いです。今後さらに作付面積が増え、より高いクオリティーのものが生まれてほしいですね」と、仲田社長は夢を語る。

フタバ製麺のHPはこちら

ルルロッソを食べられる『Trattoria Terzina(トラットリア・テルツィーナ)』

厚岸産牡蠣とカラスミ 留萌産小麦の自家製タリオリーニ

ルルロッソは小麦粉の中でも比較的デリケートで、それを使って作るパスタも季節の変化による微妙な湿度の差、加える水分量のわずか2、3%の差で出来上がりの状態は変わる。常にベストバランスになるよう微調整をかけながら仕上げるのが、料理人の腕の見せどころだ。
 『テルツィーナ』は、札幌における“道産イタリアン”の先駆け的存在。可能な限り生産地に足を運んで作り手と対話し、その思いまでを汲み取った一皿を提供する。オリーブオイルなど一部の例外を除き、できるだけ北海道で生まれ育った食材を用いることがポリシーで、中でもルルロッソを使ったパスタは人気メニューだ。オーナーの堀川秀樹さんは、フタバ製麺が試作している頃から料理人の視点で品種改良に関する助言を行っていたという。ルルロッソのポテンシャルを高く評価し、フェットチーネやタリオリーニなどさまざまなパスタを手作りする。そこに北の豊かな自然で育った野菜、肉、魚介が皿の上で共演する様は、さながら“小さな北海道”だ。

  • Trattoria Terzina(トラットリア・テルツィーナ)
    札幌市中央区南1条西6丁目1-4 第27桂和ビル2F
    TEL.011-221-3314
    11:30~L.O.14:30、17:00~L.O.21:00
    不定休

【HP】https://terzina1998.com/
【インスタ】@terzina1998

今回の記事はO.toneスタッフYKが担当しました

「シンコウプロジェクト」参加各社のサイトでも記事が確認できます♪

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